かつて護国神社で、戦後は広島球場に生まれ変わった場所が、また何やら変わるらしい。
行ってみると、草野球チームの試合がのんびり行われており、ビールやおつまみコーナーは薄暗くひっそりとしていた。
確かに年季は入ってるけど、まだまだ使える球場なのにもったいないなぁと思いながら、開催中の折り鶴展を観た。
全国から寄せられたおびただしい数の折り鶴が美しく、幼稚園の子まで「げんばくがなくなりますように」と願い札を書いていた。私もひとつ鶴を折った。
こんなに多くの願いがあるのに、なぜ世界は変わらないのだろう?・・そう思うと胸が苦しくなり、折り鶴の山の中に埋もれて窒息しそうな気がした。
球場の向かいに原爆ドームがある。かつては立派な建物だったという。その時代を知る人は、変わり果てた建物を、どれほど辛い気持ちで見上げるのだろう。私達の想像では追いつかないことだろう。
ドームの傍にたくさんの木の実が落ちていた。地面の下には多くの人が眠っている。
命が巡っている。<Y>