人気ブログランキング | 話題のタグを見る

hotcafe ほっぺた館


モケレンベンベ・プロジェクト
by mokelembembe
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30

雪の上に舞う紅葉たちのおしゃべり

昨年の暮れに東京で久しぶりに会った真名垣クミコさんが「もう10年?行く行く詐欺になってしまうから来年こそ遊びに行く!」と言って下さったので、合わせて版画展をお願いし10月に実現できた。紅葉の盛りの会期ご希望で、搬入と搬出時2度も関東から御足労おかけしたが、紅葉の色の変化や気温の変化に驚いていたので、よかったかもしれない。

雪の上に舞う紅葉たちのおしゃべり_c0220170_23315546.jpeg

また私たちは2007年と2010年に〜チンチン電車で心の小旅行〜『桃の実』の旅公演を共にした仲間のため、今できることをしようと相談し、他の出演者にも許可を得て、版画展に合わせ記録映像上映会を開催してみた。再演を望む声が多い演目なのに残念ながら参加は少なかったが、観てくださった方達から「映像でも伝わるからもっと続けたほうがいい」と言われ、会期中に毎週末追加上映することにした。すると毎週ポツポツと参加者がみえて内容をしっかり受け取ってくださり、様々な対話もありやった甲斐があった。今後も映像は保管してあるので、希望の方にはお見せする機会があればと思う。11月は早川和希さんの写真展を開催した。今年は早川さんの初個展で、冬の簾舞の雪景色の中の動植物などで構成され、昨年とはまた違う世界観だった。シマエナガが身近な鳥だったことに昨年驚いたが、今年はモモンガも近くに生息していると知り大変驚いた。

雪の上に舞う紅葉たちのおしゃべり_c0220170_23311728.jpeg

早川さんのご両親が遠くからお越しくださった日は、紅葉のカラフルが朝起きたら真っ白な世界に一変した朝だった。風景がガラリと変わるのもこの地域の面白さでもあり、慌てて雪かきしつつ魅力を感じる要素にもなった。写真展最終日たくさんのお越しがあり賑わった。

雪の上に舞う紅葉たちのおしゃべり_c0220170_23333776.jpeg

ほっぺた館の今年の最終営業日でもあったため、撤収後はささやかな打ち上げをした。10年前の11月15日、私たちは東京でお世話になった人達に急遽集まって頂き、お別れ会を開催した日だった。その時まだ敷地の境界石が入ってなかったとか不動産屋と売主の勝手な事情で、移転先を皆さんにお伝えすることができなかった。一体どうなるのだろうと言う不安を抱えたままの移住だった。移住後も波瀾万丈だった。しかし10年経ってみれば、地元の自然の魅力を伝えている早川さんと乾杯を分かち合っている。そういうところまで歩いてきたんだなぁ!と実感することができた。10年前、早川さんはどうしていたんですか?と聞いたら、現在お勤めの革工房に入って数年の頃、まだ慣れない時期だった。写真はまだ撮ってもいなかったとお話して下さった。10年と言う月日があっという間に感じるけれど、思い出してみれば、たくさんの出会いがあった。交流を超オリジナルのほっぺたやきも、えらく時間も手間もかかるレシピを考案してしまった自分を呪った時期もあるが、今回の写真展に来てくださったお客様の1人が唸り声をあげながら食べていて、どうしたのかと思ったら帰りがけ「こんな温かい食事を久々に食べました。ありがとう。」と言ってくださった。あぁ受け取ってくださる方があるんだ!そう言って頂ける地点にはやっとたどり着いたのかもしれない、と込み上げそうになるのを抑えた瞬間だった。あと1ヵ月したら東京から移住丸10年の日を迎える。何事も10年やってみないとわからないらしいから、10年やってみよう!でがんばってきてもう10年だ。住めば都で、いつの間にか簾舞の環境が心地よく感じるようになっている。10年チャレンジの後の事はまだ未定である。ゴールテープを切ってから考えるとしよう。(Y)


# by mokelembembe | 2025-11-16 23:36

雪の上に舞う紅葉たちのおしゃべり

昨年の暮れに東京で久しぶりに会った真名垣クミコさんが「もう10年?行く行く詐欺になってしまうから来年こそ遊びに行く!」と言って下さったので、合わせて版画展をお願いし10月に実現できた。紅葉の盛りの会期ご希望で、搬入と搬出時2度も関東から御足労おかけしたが、紅葉の色の変化や気温の変化に驚いていたので、よかったかもしれない。

雪の上に舞う紅葉たちのおしゃべり_c0220170_23315546.jpeg

また私たちは2007年と2010年に〜チンチン電車で心の小旅行〜『桃の実』の旅公演を共にした仲間のため、今できることをしようと相談し、他の出演者にも許可を得て、版画展に合わせ記録映像上映会を開催してみた。

再演を望む声が多い演目なのに残念ながら参加は少なかったが、観てくださった方達から「映像でも伝わるからもっと続けたほうがいい」と言われ、会期中に毎週末追加上映することにした。

すると毎週ポツポツと参加者がみえて内容をしっかり受け取ってくださり、様々な対話もありやった甲斐があった。

今後も映像は保管してあるので、希望の方にはお見せする機会があればと思う。


 11月は早川和樹さんの写真展を開催した。今年は早川さんの初個展で、冬の簾舞の雪景色の中の動植物などで構成され、昨年とはまた違う世界観だった。シマエナガが身近な鳥だったことに昨年驚いたが、今年はモモンガも近くに生息していると知り大変驚いた。

雪の上に舞う紅葉たちのおしゃべり_c0220170_23311728.jpeg

早川さんのご両親が遠くからお越しくださった日は、紅葉のカラフルが朝起きたら真っ白な世界に一変した朝だった。

風景がガラリと変わるのもこの地域の面白さでもあり、慌てて雪かきしつつ魅力を感じる要素にもなった。

写真展最終日たくさんのお越しがあり賑わった。

雪の上に舞う紅葉たちのおしゃべり_c0220170_23333776.jpeg

ほっぺた館の今年の最終営業日でもあったため、撤収後はささやかな打ち上げをした。

10年前の11月15日、私たちは東京でお世話になった人達に急遽集まって頂き、お別れ会を開催した日だった。

その時まだ敷地の境界石が入ってなかったとか不動産屋と売主の勝手な事情で、移転先を皆さんにお伝えすることができなかった。

一体どうなるのだろうと言う不安を抱えたままの移住だった。移住後も波瀾万丈だった。楽しいばかりではなかった。

しかし10年経ってみれば、地元の自然の魅力を伝えている早川さんと乾杯を分かち合っている。

そういうところまで歩いてきたんだなぁ!と静かに実感することができた。

10年前、早川さんはどうしていたんですか?と聞いたら、現在お勤めの革工房に入って数年の頃、まだ慣れない時期で写真は撮ってもいなかったとお話して下さった。

10年と言う月日は過ぎればあっという間に感じるけれど、思い出してみれば、たくさんのことや出会いがあった。

超オリジナルのほっぺたやきも、時間も手間もかかるレシピを考案した自分を呪った時期もあるが、今回の写真展に来てくださったお客様の1人が唸り声をあげながら食べていて、どうしたのかと思ったら帰りがけ「こんな温かい食事を久々に食べました。ありがとう。」と言ってくださった。

そんなに受け取ってくださる方があるんだ!?

失敗ばかりの気がしていたが、ある地点には何とか辿り着いたのかもしれない、と思わずウルっとした。

さぁ、あと1ヵ月したら東京から移住丸10年を迎える。

私達がとりあえず目標にしてきたその日が来る。

何事も10年やってみないとわからないらしいから、虹のしっぽで10年やってみよう!からドタバタしてもう10年だ。

住めば都。周囲の山を見れば落ち着き、いつの間にか簾舞の環境が心地よく感じるようになっていた。

後の事はまだ未定である。まずは10年のゴールテープを切ってから考えるとしよう。(Y)


# by mokelembembe | 2025-11-16 23:36

大きな虹のおしゃべり

8月に織田千代さんファイバーアート展を開催し、野外にも作品を展示していただいたおかげで、鬱蒼としていた庭が明るくなった!夢のひとつだった野外展示を目指して、木々の枝を大幅に落としたからだ。

電動鋸を買ったのに不良品で、結局手鋸で枝切りしたり手間はかかったが、見通しが良くなり野生動物対策にも頑張ってよかった。

劇団時代からお世話になっている織田好孝さんもご一緒にお越しくださり、嬉しい夏だった。

お盆時期の開催だったからか、素晴らしい展示が多くの方に観て頂けなかったのが残念だったが、お越しの方々は色々感じてくださったようで、千代さんも楽しかったと言って下さった。


 9月最初の日曜には今年もまた篠路の空と大地のヨガさん開催「空と大地の青空自由市場」へ出前に伺った。

昨年まで4年連続『クマのままでいたいと思ったクマ』を公演させてもらったが、さすがに別な演目をということで、過去長年取り組んでいた『いまボクたちは6歳』原作くまのプーさん2人芝居を久々に演ってみようということになった。

ほっぺたやきを販売させてもらっていた公演前は、朝から小雨がパラつき風も強く野外で演じられるか不安だったが、劇が始まる直前には、すっかり青空に変わった。

今回は皆さんに観るだけでなく参加もして頂きたいと考え、準備を一緒にやってもらう演出にしてみた。すると、小さな子供たちが積極的に風船を膨らましたり、鈴を鳴らしてくれたり、積極的にお手伝いしてくれて嬉しかった。

風船をキャッチしながら詩を語る即興的なチャレンジも、皆さん一緒に遊んでくれた。

終演後に、楽器を演奏する方から今度コラボしたいとお声掛けいただいた。もしまた来年も呼んで頂けるなら、市場に参加する人達とコラボ企画を考えようかな!?新しい楽しみに出会えたらいいな。


大きな虹のおしゃべり_c0220170_10083065.jpeg


 青空市場で劇を見てくれた方が、後日宿泊に来てくださり「素敵でした!帰宅してからも家族で劇の話をずっとしていた!」と嬉しい感想を聞かせてくださった。

翌朝、玄関を開けたら目の前に2重の大きな虹が出ていた。

長らく霧雨が降って虹もずっと出ていた。

周囲の山間に、まさに虹のしっぽまで見え夢のように美しかった。

お客様からは何度も、虹のしっぽへの行き帰りに虹を見た!と言われたことがあったのに、私達はほんの数回しか見たことはなかったから、こんな経験は初めてだった。

とりあえず10年チャレンジのゴールテープにも感じた。


  9月15日には平田篤史さんによる「本格縄文土器作り講座」の最終工程、野焼き作業を無事実施することができた。

当初13日の予定だったが、天候など様々な事情で順延となった。風もなく穏やかで、快適な1日だった。

土器をじっくり焼きながら皆さん交流し、お昼は平田さん特製の山菜鍋に舌鼓を打って、終了時間きっかりにそれぞれの個性が炸裂した素晴らしい土器が焼き上がった!

好評の縄文講座、来年もまた平田さんに何か企画してもらいたいものだ。

大きな虹のおしゃべり_c0220170_10102744.jpeg

 たっけたんは10月5日で5歳になった。人間の年齢なら私と同じオバサンだ。お祝いに庭遊びをさせたが、草を食べてばかりだった。

子ウサギの頃、ピョンピョン跳ねた姿は私達も心が踊ったものだったが時は過ぎていく。一緒にがんばろうね!


 さて、10月は、真名垣クミコさんの版画展を開催する。

彼女は〜チンチン電車で心の小旅行〜『桃の実』旅公演で共演した仲間だ。虹のしっぽへ今年こそ行く!と言ってくれたから、それならと展覧会を合わせて開催することになった。

期間中に『桃の実』の記録映像上映会も開くことにした。

全国8ヶ所の公演時も動員が1番少なかった札幌だが、今回も申し込みが非常に少ない。厳しいのぉ。

しかし虹のしっぽで活動した10年間で繰り返し得た教訓は、数の問題ではない!ということ。少ないならその分、深い語り合いなどできたらいいなぁと考えている。楽しみだのぉ!(Y)


# by mokelembembe | 2025-10-08 10:11

ホタルブクロの密かなおしゃべり

 今夏はホタルブクロが見当たらない?と探したら、庭の奥にたくさん咲いていて、笑うように揺れていた。

 皆様のお陰様で、6月21日と22日に『午前三時のビッキ 劇』公演は無事に終了した。

ビッキさんの文章を演劇にする試みは、簡単ではなかったからこそ濃厚な時間をもたらしてくれた。

 今回のプロジェクトに参加して下さった大工の千葉英希さん、ミュージシャンの木村マサトさん、照明の上坂海月さん、雑務を色々助けて下さった須合絵里奈さんが意欲的に協力して下さったお陰。

皆住む場所も遠いため、やむを得ず稽古や本番に合宿して頂き、たくさん言葉を交わしアイディアを出し合い、共に表現できた。

御観劇の皆様からは賛否両論、様々なご感想をいただいた。

ということは、つまり良い演劇だったと言う事だ!?

昔、劇団の先輩から「面白かった」とか「素晴らしかった」とか一辺倒な感想しか出ないのは、良い演劇とはいえないと教わった。

確かに自分も過去数々の演劇公演を観てきたが、感動に興奮したものより、何じゃこりゃ?と観劇直後に思ったはずの芝居の方が、記憶には残っている気がする。

心に残るもの🟰感動、というだけではないのだ。

 今回観に来てくださった方々は、ビッキさんの彫刻を見たことはあっても文章を読んだことはない人が多く、尚且つ夢をもとに書いたという詩は難解だから、一度の御観劇で伝わるのか?と思っていたが、色々なことを感じてくださったようで、皆さまの感受性に感心した。

ビッキさんも、それぞれ自由に空想を巡らせればいいと思って書き遺された文章だったのでは?と思う。

ホタルブクロの密かなおしゃべり_c0220170_08123629.jpeg

 広い北海道では、本公演に向け繰り返し稽古に付き合ってくれるような仲間が見つからず、私達は二人芝居を続けてきたが、今回は想像の創造を共有出来る人達と出会えた!

それを面白がって下さるお客様もいるのだ!と希望を持つことができた。

しかしモケレンベンベプロジェクトはユニット形式なので、公演が終わったら解散。また二人芝居の稽古である。

 折しも公演翌日の6月23日は、一応夫婦である我々の結婚35周年記念日だった。式を挙げた羊ヶ丘公園へ久しぶりに行ってみようかと話していたが、片付けなどで行く暇がなかった。

更に翌日は帰京、施設の新生活に慣れず5月に元気のなかった両親にまた会いに行った。5月よりは笑顔が見れたから安心した。

翌日は電車を乗り継ぎ、劇団時代の先輩の施設にも面会へ。

数年ぶりの再会「北海道から来てくれたの?芝居は続けているんでしょ?」と喜んでくださった。

短時間でも懐かしい旅巡業の思い出話も出来た。

そういえば昔、稽古で上手く演じられず泣いて帰宅した後、先輩が電話をくれたことがあった。

「自分の頭で演技を考えなくちゃ。僕らはずっとそういう演劇をやってきた。役者が自分で考えて芝居ができるのは、価値のあることなんだよ。」と優しく厳しく言われた。

その時の私は若くて経験も浅く、意味を理解できなかった。

しかしその後、先輩女優が商業演劇に出演し、有名な演出家に細かく振り付けされ、楽な仕事ではあったが全くやり甲斐を感じなかったという話を聴かせて下さった。

それでやっと理解できたのだった。

 今回Hも、大工の千葉さんに細かい説明はせずに演出するから、千葉さんは難しいなぁ!ドエスだなぁ!などと困惑しながらも、あれこれ考えながら演じてくれた。

プロのノミ作業の音、舞台のセットや、カレー調理まで、御活躍していただいた。ボロボロだった虹のしっぽを10年前に修繕して下さった千葉さんと、ガッツリ共演するとは夢にも思ってなかったが、話せば見えない糸がもっと前から繋がっていたらしい事実に、縁の不思議を感じざるをえない。

(長くなるから書かないが)

マサトさんも演劇に初チャレンジしてくださり、やはり困惑しながらも一生懸命取り組んでくださった。

1番驚いたのは、父が昔建築業を営んでいた時に使っていた道具の鉄クイを並べて、美しい音を奏でてくださったこと。

マサトさんの手に掛かれば何でも楽器になっちゃうのでは?という私達の勘は大当たり!

土曜のライブも庭の朴葉を皆で振る音からスタート、海月さんの即興照明で更に盛り上がり、ユニークな夏至の晩となった。

 二日間の公演は夢のように終わってしまったが、そのうちまた創作の仲間は見つかるかも?と希望が持てるようになった。

ホタルブクロの密かなおしゃべり_c0220170_08150192.jpeg

 7月5日(土)6日(日)は、毎年この時期に虹のしっぽを会場に行われる4年目のクルミの講座が開催された。

空と大地のヨガ・近添和実さんの籠編みと、草刈万里子さんのグリーンウッドワークの同時開催。

お天気にも恵まれ、こちらも無事終了した。

ホタルブクロの密かなおしゃべり_c0220170_08325160.jpeg

 大仕事は終わったものの庭仕事もせねばだし、民泊のご予約も次々入ってきたから私達に夏休みは無し!

8月は、いわきの織田千代さんの個展で野外にも作品を展示して下さるそうだから、諦めていた夢がまたひとつ叶うかもしれない。庭をもっと活かしたいが、いつの間にか諦めていた。

手強い夏草や樹々の伸びた枝と、張り切って又格闘しよう。

 世界中から色々な方が虹のしっぽへお越し下さり、リラックスして笑顔になるから、二人ぼっちでも大分寂しくなくなってきたかも。ありがとうございます♪(Y)


# by mokelembembe | 2025-07-11 09:23

つつじ達の賑やかなおしゃべり

さぁ、『午前三時のビッキ 劇』公演が今週末と迫りました。

庭のつつじはいつの間にか咲き誇っていたのに、祭も終盤のよう。植物の駆け足は速くて追いつけやしない。

つつじ達の賑やかなおしゃべり_c0220170_23164313.jpeg

先日、照明の海月さんと千葉さん達が早朝から洞爺湖芸術館へ行って、ビッキさんの作品鑑賞などをしてから稽古へ来てくれた。その後あかり合わせ、通し稽古が深夜まで及び、皆ヘトヘトになったけど、面白い舞台になりそう!?とラムネで乾杯した。

モケレンベンベプロジェクトの過去公演も大抵薄暗い照明で行ってきたが、写真を撮りたいという方が上手く撮影できない!と何度も苦情をいただいている。しかし私たちは強い明かりが好きではないし、特にスポットライトを浴びたいとも思わないので(浴びるのが快感!という役者は多いが)いつも薄暗い照明を好んでいる。

かつてお願いしたことのある照明家の方にも、あまりにも薄暗い照明プランを要求するので驚かれたが、微妙な明かりの変化は面白い経験だった、と後に感想をいただいた。

今回の照明を担当していただく海月さんも、強いあかりは好みではないとのことで、類は友を呼ぶのかもしれない。

SNSでたまたま海月さんが、夜の明かりを発表していたのを見たことがきっかけで、お願いすることになったのだから、出会いは面白いものだ。

つつじ達の賑やかなおしゃべり_c0220170_23172563.jpeg

先週は木村マサトさんも泊まりがけで稽古に参加してくれた。ご自宅が遠いので、二日間で流れを把握していただかなくてはならなかったが、マサトさんは随所に面白い音をつけてくれて、ビッキさんの劇世界に快く加わってくださった。

つつじ達の賑やかなおしゃべり_c0220170_23180638.jpeg

この日の稽古前に、かつて『桃の実~チンチン電車と女学生1945年夏・ヒロシマ~』を演じてくれた安藤愛理ちゃんが本州から突然訪れて来たから驚いた!

2010年の全国ツアーで「若い人達にもこの劇を演じてほしい」と呼びかけたところ、個人で名乗りをあげてくれたのは愛理ちゃん唯1人だった。

当時彼女は高校生で、地元の同級生をキャストに集めてくれたから、私達は片道2時間以上かかる茅ヶ崎まで足繁く通ったものだ。

偶然か必然か?原作者の1人である小笠原信之さんがお近くにお住まいで、稽古場に来てくださったり応援をいただいた。


更に、その稽古期間中に東日本大震災が起き、原発が爆発した。余震の続く中でも稽古を続け、白黒写真でしか見たことのなかった瓦礫の山をリアルタイムで見ていることに、彼女達と泣いた。見えない放射能の恐怖も感じながら、貸切電車公演を共に実現したのだった。


その後、私達が虹のしっぽへ移住してしばらく経った頃、彼女達は「大学卒業記念として都電を貸切り自主再演するので、是非観に来て欲しい」と招待してくれた。

飛んで観に行くと、高校生の時のダメ出しを全部クリアしていて、身内に披露するだけではもったいないほどの演技と成長ぶりには、感涙を抑えきれなかった。

それから長年会っていなかったが、現在も仲間と「また桃の実を演りたいね」と話してくれているとか!?

稽古前に愛理ちゃんが来て嬉しい話をしてくれて、本当に励まされた。


千葉さんから先日借りた本に、札幌芸術の森に在るビッキさんの野外彫刻「四つの風」の一本目が倒壊した日が2010年8月6日と書いてあり、驚いた。

それは、私達が『桃の実』全国公演を終えた直後のヒロシマ原爆の日だった。ゾワッ。。これは因縁とかいうやつか?


過去の活動の延長線上で虹のしっぽへ来たと思っていても、東京のようには展開出来ない難しさを感じてきた10年だった。しかし道は続いていたようだ。どうやら見えない細い糸で繋がっているらしい。私に何かは把握出来ないが、役目が回ってくる限り役者は演じまっせ。身体が動くうちは、だが。

唯一無二の公演になりそうだ。簡単じゃないから失敗も楽しみじゃ(Y)


# by mokelembembe | 2025-06-17 23:18


カテゴリ
以前の記事
2025年 11月
2025年 10月
2025年 07月
2025年 06月
2025年 05月
2025年 04月
2025年 02月
2025年 01月
2024年 12月
2024年 09月
2024年 08月
2024年 02月
2023年 11月
2023年 10月
2023年 09月
2023年 07月
2023年 06月
2023年 05月
2023年 04月
2023年 03月
2023年 02月
2023年 01月
2022年 12月
2022年 11月
2022年 10月
2022年 09月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2018年 03月
2018年 01月
2017年 09月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 01月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 04月
2016年 03月
2015年 07月
2015年 01月
2014年 08月
2014年 01月
2013年 11月
2013年 09月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 11月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
お気に入りブログ
memo
モケレンベンベ・プロジェクトの
<H> と <Y>が書いています。


モケレンベンベ・プロジェクトのホームページです
mokele web page
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ブログパーツ
最新の記事
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧